翻訳者への道(1)翻訳者への第一歩を踏み出すまで
なので、あまり分かったようなことは言えません。
それでも私の個人的な考えをあえて言わせていただけるなら、
翻訳は確実に需要があり、
実力があれば仕事はいくらでもあります。
何でもそうですが、「未経験」から最初の職を見つけるのが難しい。
でも、いったん「翻訳者」として踏み出すことさえできれば、
ステップアップは容易だと私は感じています。
私が第一歩を踏み出すまで
塾講師として2年ほど勤務した後、
はじめて派遣会社というものに登録に行きました。
できれば翻訳のようなお仕事を紹介してもらえたらなぁ、
という甘い気持ちでした。
自分が翻訳の仕事をするにあたってのアピールポイントは
・ 塾講師として、英語を正しく理解する能力は身についている。
・ いわゆる学校用の「英文和訳、和文英訳」の訓練はたくさんしている。
・ フランス語の翻訳経験ならある。(詳しくはこちら)
・ TOEIC980点。
まあ、結論を言うと、
これでは何の役にも立ちませんでした。
「翻訳の仕事をするために、勉強はしていますか?
学校に通っているとか、通信講座を取っているとか」
コーディネーターさんに聞かれました。
「いいえ、特にしていません」
「翻訳の仕事がしたいと言って登録にいらっしゃる方は、
はっきり言ってたくさんいます。
昨日だったかな、お一人そういう方がいらっしゃいました。
その方は、ご自分で勉強されて、
翻訳の検定試験の資格もお持ちでした。
その方にはちょうどぴったりの翻訳のお仕事があって、
ご紹介できそうなんですが・・・」
結果的に、
「(その方には紹介できても、)あんたには翻訳の仕事なんてねぇよ」
ということだったんですね。
ショックでした。
コーディネーターさんにそう(直接的にではないにしろ)
言われたのもショックだったし、
自分の考えが甘かったと知ったこともショックでした。
私の場合は特に、塾講師の経験しかないので
一般企業に勤めたことがないのもネックであり、
自分自身もそれを非常にコンプレックスに感じていました。
(一般企業を経験した今、考えてみると
一般企業に対して何をそんなに卑屈になる必要があったのか、
不思議で仕方ないですが・・・)
結局、お仕事の紹介は
「英語の必要ない一般事務からはじめませんか?」
というものでした。
まず自分で翻訳の勉強をしながら一般企業での勤務経験を積んで、
英語を使うお仕事に徐々にステップアップしていきましょうよ、と。
本当に、もっともらしく聞こえました。
その通りだなぁと思いました。
数日後、一般事務の紹介の電話がありました。
「一般企業の経験のない人でも、
育ててあげようとおっしゃっている企業さんだから」と。
時給は、正直安かったです。
しかも、翻訳どころか、英語が全く必要ない仕事なんて・・・
でも、数ヶ月くらい我慢して、
次は英語をちょっと使うお仕事、次は・・・、と
少しずつステップアップしていくしか、ないのかな・・・?
TOEIC、980点を持っていても・・・?
これなら、塾講師を続けていた方がよっぽどいいなと思いました。
やりがいの面でも、お給料の面でも。
別の塾への転職活動も同時に行っていて、
条件の良いところがちょうど見つかった時でした。
結局、一般事務のお仕事は、お断りしました。
そして、やっぱり一番好きな塾講師に戻ることにしたのです。
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