シャドーイングで通訳入門

「通訳」のキーワードでこのサイトに来てくださる方も結構いらっしゃるので、
通訳トレーニングの入り口としてのシャドーイング、ということで
ページを作ってみることにしました。


通訳に必要な基礎体力をアップ

通訳は、英語をとにかく口に出し続けることが必要です。

英語の「表現力」はもちろんですが、
口の筋力
みたいなものも大切だと思います。


私がシャドーイングを始めた頃は、
5分続けるのもしんどいと感じていました。
口が痛くなり、舌がつっていました。(笑)


シャドーイングを続けて(時々さぼりながら)10年。
今は1時間でもシャドーイングを続けられるようになりました。


訓練をはじめた当初は、将来通訳になるなんて思いもしなかったのですが
今、この訓練をしたことに、ほんっと~~に助けられています。


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いまの職場で働き始めたばかりの頃、
先輩にどういう英語のトレーニングをしているかと聞かれ、
「シャドーイングは何年も前から毎日やってます」と言うと、


「あ、じゃ、同時通訳もすぐできるようになるね~。楽しみだ」

とあっさり言われたのでした。


そのときは、逐次通訳だって毎回ノックアウトでボロボロ。

どうやっても同時通訳なんて出来るわけない、と思っていたので
「同時通訳ですか~~??10年後くらいまでには頑張ります」
なんて答えていたのですが・・・・・


先輩の言ったとおりでした。

そのわずか数ヶ月後には、何とか同時通訳が出来るようになっていました。
通訳を始めたばかりの頃は、予想もつかなかったことです。


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同時通訳のような「話す」「聞く」の両方を同時にやるなんてことは、
普通の生活をしているだけでは、どうやっても訓練できません。


でも、「話す」「聞く」が同時に出来ないのに、
いきなりそれに加えて「訳す」も同時にやるのは、あまりに無謀。


だから、シャドーイングでまず基礎体力をつけるのです。


基礎が身に付いた上で、
テクニックを磨いていくのが結果的には近道だと思います。
英語に限らず、何でもそうですよね。


国際会議などの同時通訳者は、
何人かでローテーションを組んで一人15分くらいずつやるそうです。


たった15分ですよ!!!
いかに同時通訳が消耗の激しい作業か、分かりますよね~。


(もちろん、ちょっとした誤訳が
 国際問題に発展しかねないという配慮もあってのことだと思います。)


でも、私のようなインハウス通訳者は、15分交替なんてとんでもないです。
一人で数時間ぶっ続けで同時通訳をするのは普通。

私は、まだ数少ない同時通訳経験のうち、
今のところは長くても2時間くらいですけど。

上級者のシャドーイング

上は同時通訳のことについて書きましたが、
じゃあ逐次通訳の場合はシャドーイングは役に立たないのか?

いえいえ、全然そんなことはありません。


逐次通訳には、
リテンションのスキル(発話を記憶する能力)が欠かせません。


発言者の言葉を、その瞬間は理解していたのに、
いざ訳そうと思うと「あれっ?さっきまで覚えてたのに!!」
なんてことは本当によくあることです。

・・・・・私は毎日です。_| ̄|○ ガクッ


メモはもちろん取りますが、全てを書けるはずはないので、
最後に頼りになるのは記憶力。

でもこれは瞬間的な記憶力で、訳し終わったら忘れていいので
普通の記憶力とは違うんですよね。


で、この瞬間的記憶力(リテンション)を伸ばすのに効果的なのが
「ギャップ時間を伸ばす」シャドーイング。


普通のシャドーイングは、音が聞こえたらすぐ口に出していきます。

(手本)  The predecessor gave a new manager a clap on the back.
(訓練者)    The predecessor gave a new manager a clap on the back.


でも、このやり方の場合、できるだけ長く遅れて手本についていきます。

(手本)  The predecessor gave a new manager...
(訓練者)                The predecessor gave a new manager...


こうすると、常に単語を2~3個、
頭にストックしておかなければならないことになります。


これは結構ハードで、
無意識に手本に追いつきたくなってしまうのですが
そこはグッと我慢。


最初は、何度も普通のシャドーイングをして慣れた教材を使って
やってみるといいと思います。


ところで、リテンションの能力アップには、
シャドーイングより
リピーティングディクテーションが一般的です。

(注)
リピーティング ・・・ 1文を最後まで聞き、音声を止め、それを繰り返す
ディクテーション ・・・ 1文を最後まで聞き、音声を止め、それを文字に書く


実際に、これらの方がシャドーイングより効果は上だろうと思います。

なのに、どうして私はこんなにシャドーイングにこだわるのか?


それは・・・・・・・
テープをいちいち止めたり、
書いたりという動作が面倒だからです。(←結局それかっ)


実際、私はリピーティングやディクテーションの訓練は
シャドーイングと比べれば、限られた時間しか行っていません。


いや、どちらもすばらしい訓練法だし、
私も本当はするべきなんですが・・・・

でもシャドーイングLOVE、
ながら学習LOVEだから仕方ないんです。(なんのこっちゃ)


しつこいですが、
シャドーイングなら耳と口さえ空いていればできます。


「効果は高いけど面倒」な勉強法で、三日坊主で辞めてしまうか?
「効果は薄いけど楽チン」な勉強法で、何年もトレーニングを継続するか?

そういうスタンスで、私はシャドーイングを選んでいます。



最後に、この上級シャドーイングが「効果が薄い」なんてことは、
決してないですよ~!!
リテンションに限ったことで、それも単なる比較論です。

この上級者向けのシャドーイングは、同時であれ逐次であれ、
通訳に必要な集中力はしっかり鍛えられると思います。

⇒ シャドーイングでやってはいけないことへすすむ

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